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教育イベント事業 開催レポート

学習指導要領改訂に向けて!
「教師力」を向上するJEES教育シンポジウムを開催しました




 NPO法人全国初等教育研究会(JEES)は、「子どもたちに『数学的な資質・能力』を育もう」と題して、7月22日にホテル椿山荘東京にて6回目の教育シンポジウムを開催。200名を超える先生方にご参加いただきました。
 今回は、まもなく全面的に実施される新学習指導要領の中で、特に算数に焦点を当て、第一部では基調講演、第二部ではパネルディスカッションを行いました。


■子どもたちの考えを広げ深める

 第一部の基調講演では、「算数で育む『資質・能力』とは」と題し、国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部教育課程調査官の笠井健一先生にご講演いただきました。
 笠井先生は学習指導要領改訂の背景やポイントをふまえたうえで、これからは子ども同士が交流しながら結論を見いだしていく授業が望まれると述べられました。そのためには、「主体的・対話的で深い学び」をどのように捉え実現していけばよいかなど、明日からの指導に役立てられる様々な学びを得られる講演となりました。

■これからの算数の授業とは?

 第二部では、「数学的に考える力を育む授業づくりとは」と題し、パネルディスカッションを行いました。進行役に堀田理事長、パネラーには、お茶の水女子大学附属小学校の久下谷(くがや) 明先生、当法人の藤川大祐理事(千葉大学教授)と盛山隆雄理事(筑波大学附属小学校教諭)、そして基調講演に続き笠井健一先生にもご参加いただき、ご登壇の先生方による具体的な実践事例を元に、活発な議論が繰り広げられました。

■参加された方々の感想

  • ・新学習指導要領のキーワードになる言葉を噛み砕いたり具体的におっしゃってくださったりして、理解がまた深まったような気がします。
     (神奈川県 小学校 教諭 3~10年 男性)
  • ・「主体的・対話的で深い学び」という言葉が先行しており、これが目的になりつつあることに改めて気づかされました。
     (神奈川県 小学校 副校長/教頭 21年以上 女性)
  • ・様々な手段の中で授業をしていき、その時間に育てたい資質・能力をしっかりおさえていくことが大切だと感じました。
     (群馬県 小学校 教諭 3年未満 女性)
  • ・自分のクラスの実態を想いながら、お聞きしました。年間を通して、今年度の最後に育てたい子どもたちの姿を思い浮かべながら日々を頑張りたいと思います。
     (栃木県 小学校 教諭 21~25年 女性)
  • ・算数の授業の手法・あり方でありながら、学級経営や児童理解につながる部分が多くあり、日頃の指導を見直す機会になりました。著名な先生方のメッセージは大変心に響きました。
     (東京都 小学校 主任教諭 6~10年 女性)
  • ・”ねらい”を達成するために「主体的・対話的で深い学び」があるというところからぶれないよう、授業をしていきたいと感じました。
     (群馬県 小学校 教諭 6~10年 女性)
  • ・どんな力を身につけさせたいのか、ということを明確にし、教員の中でゴールを明らかにして授業をしたいと感じました。ねらいを達成できたのか、どんな資質・能力を育成したかったのかを振り返りたいと思います。
     (東京都 小学校 教諭 3年未満 女性)
  • ・子どもの実態に応じた思考形態を取り入れることと、表面的な対話的活動は違う、ということがとても印象的でした。
     (神奈川県 小学校 教諭 1年未満 女性)
  • ・「“どうして”を問うことは、人と人とが理解しようとすること」「変更と修正をよしとする」。こうした、授業のことにとどまらない考えや指導を自分なりにできるようにするため、振り返りを常にしながら指導にあたっていきたいと思いました。
     (埼玉県 小学校 研修主任 6~10年 男性)
  • ・「算数をやっていながら学級経営そのものだ」という言葉が印象的でした。
     (東京都 教育委員会 6~10年 男性)
  • ・非常に考えさせられるパネルディスカッションでした。具体的な教育実践から日頃の授業で大切にされていることまで知ることができ、自身の授業改善に向けて参考にさせていただきたいです。
     (埼玉県 小学校 教諭 6~10年 男性)
  • ・子どもたちがなぜそう考えたのか、根拠や理由を言わせることが大事だということを再度認識できました。また、ノート指導の大切さを実感しました。
     (神奈川県 小学校 教諭 1年未満 男性)
  • ・やはり、良い学級経営のために、子どもをよく見る、話をよく聴くというのが基本であるということを考えさせられました。
     (東京都 小学校 主幹教諭 16~20年 男性)
  • ・「良い実践を伺ったときに、そのまま流すのではなく、『全ての子どもたちにどんな資質・能力を身につけさせたいのか』を考えて実践を生かすことが大事だ」という話が心に残りました。若手や実習生を育てていかなくてはならない状況で伝えていくことができ、嬉しく思います。
     (群馬県 小学校 教諭 16~20年 女性)
  • ・授業だけでなく子どもたちと関わるうえで、背後にあるものに目を向けることが大切なのだと改めて思いました。子どもをしっかり見て、彼らの声をじっくり聴くことのできる教員になっていきたいです。
     (愛知県 小学校 教諭 6~10年 女性)

■開催レポート

シンポジウムの開催レポート詳細は、JEESが発行する教員向けフリーマガジン『wutan』3学期号(12月発行予定)にて紹介いたします。

 ◇小学校教員向けフリーマガジン『wutan』について http://wutan.jp/
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○開催日時:2018年7月22日(日)10:00~12:40(受付開始9:30)
○開催場所:ホテル椿山荘東京 プラザ5Fオリオン2
○定員  :200名
○参加費 :無料
○主催  :特定非営利活動法人 全国初等教育研究会
○協力  :株式会社 教育同人社
http://jees.jp/activity/detail/2018/0722.html